はじめに
不動産投資を始めた頃、私は孤独死をニュースの中の出来事だと思っていました。
高齢者の一人暮らしが増えているとは聞いていましたが、自分の物件で起こるとは考えたこともありませんでした。
しかし実際に大家業を続ける中で、一度だけ孤独死を経験しました。
その経験を通して感じたのは、孤独死は決して他人事ではないということです。
今回は、実際に経験した孤独死と、その後に学んだことについてお話しします。

孤独死は突然やってくる
昨年まで4棟の物件を運営してきた中で、孤独死を一度経験しました。
その方は60代の男性で、病死だったと聞いています。
幸いだったのは、ヘルパーさんが異変に気付いてくださったことでした。
発見まで2日も経っておらず、比較的早い段階で発見されました。
もし発見がもっと遅れていたら、状況は大きく変わっていたかもしれません。
当時は、
「まさか自分の物件で」
という気持ちが強く、非常に驚いたことを覚えています。
発見が早くても負担は小さくない
発見が早かったため、近隣の入居者様への影響は比較的小さく済みました。
しかし、それでも対応は必要でした。
実際には、
- 特殊清掃
- 床の張り替え
などが発生しました。
修繕費も数十万円単位になりました。
さらに大家として大きかったのは、その後の募集です。
孤独死が発生した部屋は告知義務の対象になるため、今回は家賃を相場より5,000円〜8,000円程度下げて募集することになりました。
幸い修繕後に部屋を確認した際には気になる臭いもなく、新しい入居者様も決まりました。
それでも精神的な負担は決して小さくありませんでした。
高齢者だけの問題ではない
孤独死というと高齢者をイメージする方が多いかもしれません。
しかし実際には年齢だけで判断できる問題ではありません。
病気や事故など、予想できないことは誰にでも起こり得ます。
そのため私は現在、
「高齢だから危険」
という考え方ではなく、
「早く異変に気付ける環境が大切」
だと考えています。
長期入居者様の存在に助けられることもある
私の物件には長年住んでくださっている入居者様がいます。
共用部分の掃除をしてくださったり、
「最近あの部屋の方を見かけません」
と管理会社へ教えてくださったりすることもあります。
もちろん無理に近所付き合いを求めるものではありません。
しかし、人とのつながりがあることで救われる場面もあると感じています。
大家自身ができることは限られています。
それでも管理会社や入居者様との関係性が、早期発見につながることもあるのです。
今ならこう考える
今の私は、孤独死を特別な出来事だとは考えていません。
大家業を続けていれば、いつか向き合う可能性がある現実の一つだと思っています。
だからこそ、
- 管理会社との連携
- 保証会社との連携
- 入居者様との適度な関係性
を大切にしています。
そして何より、
発見が早いことが一番重要だと感じています。
まとめ|不動産投資は人の暮らしを預かる仕事
不動産投資は建物やお金の話ばかりと思われがちです。
しかし実際には、その部屋で暮らしている人がいます。
孤独死を経験したことで、
数字の向こう側には人の人生があることを改めて実感しました。
大家業を続ける以上、孤独死は他人事ではありません。
だからこそ私は、物件だけでなく人にも目を向けることを大切にしたいと思っています。