アパート経営をしていると、満室の状態は安心材料になります。
しかし実際には、入居者様が住んでいる間は部屋の本当の状態が見えないことも少なくありません。
私自身、大家になってから何度も退去立会いや原状回復を経験してきましたが、そのたびに新しい発見がありました。
今回は、退去後だからこそ見えてくる部屋の現実についてお話しします。

満室の時には部屋の中は見えない
アパートを購入した当初、私は入居者様が住んでいる部屋の中を見る機会がほとんどありませんでした。
ある時、物件を見に行く数日前に退去立会いが行われた部屋を見せてもらう機会がありました。
部屋へ入って最初に感じたのは、長年張り替えられていない壁紙の古さでした。
さらに床を見ると大量のペットの毛が落ちていました。
その物件はペット不可だったため、
「これは大丈夫なのだろうか?」
と驚いたことを今でも覚えています。
入居者がいる=問題ないとは限らない
当時の私は、
「入居者様が住んでいるなら問題ない」
と考えていました。
しかし実際にはそう単純ではありませんでした。
後から分かったのですが、その物件では修繕依頼への対応が十分ではなかった時期があったそうです。
その結果、
「修理してもらえないなら家賃を払わない」
という状況にまで発展したこともあったと聞きました。
さらに管理体制にも問題があり、家賃の入金状況が把握しづらい時期もありました。
今振り返ると、部屋の状態だけでなく管理そのものにも課題があったのだと思います。
退去後だから見えることがある
退去直後の部屋を見ると、その部屋でどのような生活が行われていたのかが何となく伝わってきます。
もちろん個人差はありますが、
- 部屋の清掃状態
- 設備の使われ方
- 壁紙や床の傷み具合
などから入居期間中の様子が見えてくることがあります。
私の個人的な印象では、家賃が比較的高めの部屋の方が丁寧に使われていることが多いように感じています。
ただし地域性や入居者様による違いもあるため、一概には言えません。
退去は設備改善のチャンスでもある
退去は大家にとって決して嬉しいものではありません。
空室期間が発生しますし、原状回復費用も必要になります。
しかし見方を変えれば、設備を見直す良い機会でもあります。
最近では退去時に、
- キッチン水栓交換
- 洗濯機用水栓交換
- モニター付きインターホン設置
- LED照明交換
などを検討することがあります。
管理会社さんからも、
「今のうちに交換した方が次の入居につながります」
と提案をいただくことがあります。
原状回復は次の入居者様への準備
原状回復は単に元へ戻す作業ではありません。
次の入居者様を迎えるための準備でもあります。
壁紙や設備を整え、
住みやすい環境を作ることで客付けにもつながります。
退去後の判断一つで、その後の募集結果が変わることも少なくありません。
まとめ|退去は部屋を見直す貴重な機会
満室の時には見えなかった問題が、退去後に見えてくることがあります。
だからこそ退去は単なる空室ではありません。
- 部屋の状態を確認する
- 管理上の課題を把握する
- 設備改善を検討する
そんな大切な機会でもあります。
大家は退去して初めて本当の部屋を見る。
私は10年以上大家業を続ける中で、そう感じるようになりました。
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