アパート経営では、管理会社の存在が欠かせません。
入居者募集、家賃管理、クレーム対応、修繕手配など、多くの業務を支えてくれる大切なパートナーです。
私自身も大家業を始めた頃は、
「管理会社に任せておけば大丈夫」
と思っていました。
しかし10年以上大家業を続ける中で学んだのは、管理会社を信用することと、すべてを任せて依存することは違うということでした。
この記事では、私が実際に経験したことをもとに、管理会社と良い関係を築きながら、大家自身も物件の状況を把握する方法をお伝えします。
管理費を払えば、すべて任せられると思っていた
大家になった当初は、管理費を支払っているのだから、管理会社が物件のことをすべて把握して対応してくれると思っていました。
私は毎月の家賃入金を確認していれば十分だと考えていたのです。
しかし実際には、管理会社に任せているだけでは分からないこともありました。
- 家賃の振り込みが遅れても連絡がない
- レントロールの送付が遅れる
- 退去の連絡が十分に共有されていない
- 空室の募集状況が見えにくい
- 修繕内容や工事費の詳細が分からない
もちろん、すべての管理会社に問題があるわけではありません。これまで多くの管理会社や担当者さんに助けていただきました。
ただ、管理会社は物件の所有者ではありません。最終的に判断し、責任を負うのは大家です。
そのため、任せる部分と自分で確認する部分を分ける必要があると学びました。
空室が出た時に確認していること
空室が続いている時に「募集しています」という報告だけを聞いても、原因は分かりません。
現在は、次の項目を具体的に確認するようにしています。
- 問い合わせは何件あったか
- 内見は何件あったか
- 内見後に決まらなかった理由は何か
- 周辺の競合物件はどのような条件か
- 家賃や初期費用などの募集条件は適切か
- 募集写真や掲載内容に改善点はないか
問い合わせがなければ、家賃や募集写真、掲載方法などに原因があるかもしれません。
問い合わせはあるのに内見がなければ、初期費用や条件が比較されている可能性があります。
内見されても決まらなければ、室内の状態や設備、共用部分などを確認する必要があります。
管理会社に結果だけを聞くのではなく、入居までのどの段階で止まっているのかを一緒に確認することが大切です。
修繕を依頼する時に確認していること
修繕についても、管理会社から提示された内容をそのまま承認するのではなく、必要な情報を確認しています。
- どこが故障しているのか
- 修理で対応できるのか、交換が必要なのか
- 見積書に工事内容が明記されているか
- 工事範囲は適切か
- 金額の大きい工事は他社と比較できるか
- 施工前後の写真を確認できるか
これは管理会社を疑うためではありません。
管理会社と大家が同じ情報を持ち、納得したうえで判断するためです。
分からない部分を質問し、必要に応じて相見積もりを取ることで、不要な工事や判断の行き違いを防ぎやすくなります。
現地で会うことで見えるものがあった
空室が続いた時、私は管理会社の担当者さんに会うため、高速道路を使って現地へ向かったことがあります。
現在の募集状況や周辺物件の動向について、直接話を聞きました。
すると、電話やメールだけでは分からなかった情報が見えてきました。
担当者さんとの距離も縮まり、その後のやり取りもスムーズになりました。
管理会社との付き合いも、最後は人と人との関係です。問題が起きた時だけ連絡するのではなく、普段から話しやすい関係を作っておくことが大切だと感じました。
LINE一本で連絡しやすくなった
現地で話を重ねるうちに、担当者さんから、
「LINEの方が早いですよ」
と言っていただき、連絡先を交換したこともありました。
それ以降は、次のような情報をすぐに共有できるようになりました。
- 現地や室内の写真
- 修繕箇所の確認
- 空室の募集状況
- 入居希望者からの質問
小さなことでも相談しやすくなり、判断までの時間も短くなりました。
連絡方法は管理会社によって異なりますが、お互いに負担が少なく、記録が残る方法を決めておくと安心です。
管理会社から教わったことも多い
管理会社との関係が深まると、現場ならではの情報を教えていただけることがあります。
以前、私は担当者さんに、
「お金をあまりかけずに入居者満足度を上げる方法はありませんか?」
と相談したことがありました。
その時に、
「ゴミ置き場が荒れやすいので、ゴミ箱を設置した方が良いと思います」
という提案をいただきました。
さらに、別の物件で不要になった大型ゴミ箱を安く譲っていただくこともできました。
このような情報や提案は、普段から相談しやすい関係を作っていたからこそ得られたものだと思います。
管理会社任せにしないための確認項目
現在、私は次のことを意識しています。
- 家賃の入金とレントロールを確認する
- 空室時は問い合わせ数と内見数を確認する
- 募集条件と競合物件を確認する
- 修繕の内容と見積書を確認する
- 必要に応じて現地や写真を確認する
- 問題がない時も定期的に連絡する
毎日のように連絡したり、細かい仕事に口を出したりする必要はありません。
大切なのは、物件の状況が分からなくなるまで任せきりにしないことです。
まとめ|良い管理会社より、良い関係を作る
管理会社は、賃貸経営を支えてくれる大切なパートナーです。
しかし、管理会社にすべてを任せてしまうと、空室や修繕などの問題に気付くのが遅れることがあります。
管理会社を信用しながら、大家自身も数字や現場を確認する。
分からないことは質問し、お互いに情報を共有しながら判断する。
私はこの距離感が、管理会社との良い関係と安定した賃貸経営につながると考えています。
信用する。しかし依存はしない。
これが、10年以上大家業を続けてきた私が学んだ、管理会社との付き合い方です。